湘南ベルマーレのオーナーが突然RIZAPになったときにはびっくりしました。

いまRIZAPグループの傘下に入っているんですけど、でもいわゆる親会社という感じではなく、 ご支援いただくと共にパートナーとして一緒に歩んでいるという感じです。私たちのもともとの親会社が撤退してから市民クラブでやっていくなかで、少しずつ右肩上がりでチームが強くなり、クラブの規模も大きくもなって結果も出るようになりました。湘南のサッカーが選手たちの頑張りで注目されるようになってきました。しかし、J1での年間予算はクラブごとにものすごく開きがあります。湘南ベルマーレはまだまだJ1の平均の半分もいってないくらいの予算規模なんです。今より大きな夢を描くとしたらもう一つ大きな支援が必要でした。

私たちも大きな支援をしてくださるところを探していましたし、RIZAPに関しては私たちがこれまで積み重ねてきたことを評価していただき、サポートをしますと言ってもらったので、クラブの理念や経営方針が変わるといったことは全くありませんでした。

RIZAPとはすごく親和性があると思います。RIZAPの理念とベルマーレの理念がすごく似ているところもあり、シナジー効果を生みやすい感じがすごくありますね。

私たちはもちろんナンバーワンになりたいけど、「オンリーワンであれ」という部分を大切にしています。特に神奈川にはたくさんのJリーグクラブがあって、これが湘南ベルマーレという特色がないと受け入れていただくことが難しいので、オンリーワンのクラブとしてやっていく意味でもいろいろな競技もチームを持って行っています。

入社したきっかけは、湘南ベルマーレファンだったからですか?

正直な話、最初は湘南ベルマーレじゃなくてもどこでも良かったんです。とにかくサッカーチームで働きたくて、最終的にベルマーレで働けたことはすごく幸せなことなんですけどね。小さい頃からやっていたわけじゃなく高校のときにサッカー部のマネージャーをしていてそのときからですね。

それこそどこのチームも全く求人募集をしていませんでした。私自身は当時高校生だったのでどうしていいか分からなくて、今ほど当時はチーム数は多くなかったですけど、全部のチームに履歴書を入れた手紙を送ってお会いしに行ったりしていました。

湘南ベルマーレには入社して24年になります。96年の19歳のときに外国人選手の生活面のケアをする担当で入社して、その仕事を99年までやり、並行して99年からはマネージャー業務もやっていました。そして2001年から広報の仕事に就きました。広報の仕事のみだとキャリアは15〜16年ですね。

いま自分よりも若い人たちと接する機会が多いと思います。

まずそもそも選手が若いのと、社内もわりと若いスタッフが多かったりとか、学生もインターンで来てくれたり。

いろんな道があるほうがいいと思っていて。私は自分の夢というかやりたいことがJリーグのチームで働きたいと高校生のころからものすごくはっきりしていたので、そこに向かって一直線みたいな感じでした。

それこそJリーグが始まる前、サッカー部のマネージャーの仕事がものすごく面白くて、当時プロが出来るという話もありましたが、プロが出来ても出来なくても、サッカーに携わる仕事がしたいと思っていました。他のことはものすごく集中出来るかというと出来ないんですけど(笑)。

兄がサッカーをやっていました。私自身はスポーツは好きなんですけどものすごく運動音痴で。スポーツの側にいたいってことでいうと、中学のときはテニス部だったんですけど、ものすごくテニスが下手でした。そして3年生になってもボール拾いをしているのが楽しいって思う自分に気づいて、自分はマネージャーのほうが向いているかもって思ったんですね。

湘南ベルマーレに20年以上いると本当に世代の変化を感じると思いますが、どんな変化があると感じますか?

選手はどんどんストイックになっているように感じます。ものすごく一生懸命さが年々増している気がします。挑戦できることは世界にまで広がっているので選手たちも夢が持てます。サッカーはワールドスポーツなので特に面白いと思いますね。現役の時間は他の仕事よりも短いかも知れないですけど、生きてる日々の濃さは本当にすごいなと思いますね。

湘南ベルマーレにはメジャースポーツではなくてもオリンピックでも世界を目指せる環境があるので、本当に世界が観れますよね。

中でもビーチバレーのチームは強く今までロンドンと北京のオリンピックのときに所属選手が出場しました。そこは面白さとか喜びもありました。東京オリンピックも期待しています。

広報っていろんな業務があると思いますが、サッカーチームの広報の仕事とは?

業種によって広報の業務は違いますよね。企業の広報や企業の大きさ、やっていることによってもたぶん全然違いますよね。私たちスポーツの世界だと独特なこともあるかも知れません。一番違うのはやっぱり大前提として勝敗があるものなので、生ものというか、1試合ごとに状況が変わるということだと思います。そこをうまく世の中の方に魅力を伝えられるかどうかが私の仕事だと思っています。だから常にメディアの方とチームのあいだにいて橋渡し出来なきゃいけないし、チームや選手の魅力を出来る限りたくさんの人に伝えていきたい。たくさんの人に伝えてくださるのはメディアの皆さんなのでメディアの皆さんとの信頼関係の構築はすごく大事にしてますね。

広報にとってやっぱり一番大事なことは日々の情報収集ですか?

そこがやっぱり一番大事だと思っていて、自分に出来るだけ情報が集まってくるように日頃からやってなきゃいけません。そこは記者さんと同じなんですけど、急に情報を取りに行ってもなかなか難しいですから、日頃からの積み重ねできちんと情報が自分に集まり、話してくれる関係、信頼関係を作っておく必要はあります。

要は勝敗があっていろんな感情の波が生まれるのがチームだと思うのですが、良い時も悪い時も必ずあります。良くても悪くても同じように接するというか、良いから持ち上げるとか、悪いから対応を変えるのではなく、選手の好不調にかかわらず同じように対応することは大切だと思います。

湘南ベルマーレがeスポーツに積極的と聞いてびっくりしました。

今年からですね。トライアウトで契約した所属選手が二人いて、その選手たちが湘南ベルマーレの所属の元にいろんな大会に出場します。所属チームレベルではJリーグではうちしかまだサッカーのeスポーツプロ選手はいないですね。Jリーグもe-スポーツに力を入れ始めていてe-Jリーグという大会を始めています。

たぶん世界的にe-スポーツに関しては、日本は特に遅れているところがあります。まだまだ日本ではゲームに対するイメージがスポーツとして認識されていないかもしれませんが、スポーツとして日々相当ハードなトレーニングをやっています。

かなりハードな練習が要求されるんでしょうか?

体力と精神力は相当必要だと思います。動体視力も必要ですしサッカーのゲームに関しては戦術理解も重要な要素です。

試合に出場する他、イベントを行うなどものすごく真剣にe-スポーツをやっている選手たちなので、e-スポーツの本来のイメージを定着させたいという想いはあります。e-スポーツでサッカーのゲームをやっている人はサッカーをやっていた人がほとんどです。サッカーを分かっていないとたぶん出来ないんですよね。

うちの所属選手はそれこそ湘南ベルマーレからサッカー日本代表に選ばれた杉岡大暉と市立船橋高校でチームメイトでした。